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6)改札口付近で求められる乗車系動線上の、手続系の情報内容には、次の種類などがある。
a.目的駅までの運賃・料金
b.券売機の使用方法
c.割引チケット等の確認方法
7)乗車するためには、切符の購入など所定の手続がいるから、知る必要があることは当然である。
8)改札口付近で求められる乗車系動線上の、列車系の情報内容には、次の種類などがある。
a.当該鉄道の路線別停車駅と所要時間
b.当該鉄道の路線別主要列車の発車時刻
c.当該鉄道の列車別のりば番線番号
9)これらの情報は、予め状況を知りたい、余裕があればラチ外で所用を足したいなどから、ラチ外で得られることが望まれる。
10)改札口付近で求められる乗車系動線上の、異常時系の情報内容には、次の種類などがある。
a.列車運行異常の発生状況
b.異常発生に伴う行動規制
11)列車運行に異常がある場合、次の行動を判断するために、ネットワークとして関連している鉄道の異常も含めて、ラチ外で情報を得られることが望まれる。

 

2.現状への評価
1)一般の鉄道駅で改札口付近に表示している移動系の情報内容は、
a.きっぷうりばの位置あるいは方向
b.この改札口の名称(利用できる鉄道路線名
d.当該鉄道の旅行センター等営業施設の位置あるいは方向などで、調査駅も同様である。
2)「きっぷうりば」は通常券売機が並び、建築的な表現からそれとわかるので、ほとんどの鉄道でその位置はわかりやすい。
3)ターミナル駅では、ほとんどの改札口に路線名が表示されている。
4)特定鉄道のラチ外改札口付近で、当該鉄道の営業施設に限って「方向指示」している例が多いが、ターミナル駅全体として考えると、どの営業施設を利用するかは利用者それぞれであるから、特定鉄道に限定することに不合理がある。
5)一般の鉄道駅で運賃・料金は、路線図式運賃表で券売機上に表示している例が多い。
6)路線図式運賃表は、表と平面図を組み合わせた表現技法のもので、
a.駅相互の平面的な位置関係を理解でき、のりかえ駅を同時に読み取ることができる。
b.駅の位置関係の予備的知識のある利用者には、各駅の位置を発見しやすい。
などの利点がある反面、
a.地理的な予備的知識のない利用者は、なかなか駅名を発見できない。

 

 

 

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